【書評】行動することが生きることである(宇野千代)

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本書を読むまでの経緯

過去の本を整理する過程で見つけた。おそらく20台後半で購入してずっと持っていた本だと思われる。久しぶりに目を通してみた。

本書の構成と要点

本書の章の構成は以下のとおりである。各章ごとに、宇野さんの考えが示されている。

第1章 人生は行動である
第2章 幸福をはりめぐらせて生きる
第3章 人と人を結ぶものは善意である
第4章 愛は誰のためのものか
第5章 失敗しない結婚のために
第6章 健康は心がつくる
第7章 暮らし上手は生き上手
第8章 人生は死ぬまで現役

感想

第2章に記載されている以下の内容は共感するものの、とても難しいのかもと感じた。

何事をするのにも、それをするのが好き、という振りをすることである。それは、単なるまねでもいい。すると、この世の中に、嫌いなことも、また嫌いな人もなくなる。このことは決して偽善ではない。自分自身を救う最上の方法である。

「嫌な仕事も好きになることが重要である」とは、いろいろな書物に書かれていたり、組織の偉い人からよく言われることである。それができれば苦労はないと思うが、ある程度嫌なりにその仕事に慣れてくると興味も沸くし、その仕事をすることがそれほど苦ではなくなってくる。しかし、それを好きかというとそれはまた別のような気がする。しかし、「好き」でやっている人というのは確かに輝いており、各分野で実績を残している人はやはり好きでやっている人のように思う。宇野さんの言葉は、「好きとは言えないかもしれないが、好きという振りをするのでもOKで、そうすることで、これまでとはまた少し違う景色が見えるよ」と教えてくれているようだと勝手に解釈した。とても微妙な違いのようにも思えるが、どんな人にもわかりやすくハッキリと文章にして残してくれている宇野さんは、きっと優しい人だったのだろうと思ってしまう。

書籍情報

書籍名:行動することが生きることである 生き方についての343の知恵
著者:宇野千代
出版社 ‏ : ‎ 集英社
発行年月:2004年

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