【書評】自律神経を良くすれば、耳鳴り、めまい、難聴も良くなる!

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本書を読むまでの経緯

とにかく耳鳴りが辛いときに衝動的に購入した本。有名な著者なので、何か科学的にエビデンスに基づいた記載があることを期待して購入してみた。

本書の構成と要点

本書の章の構成および要点は以下のとおりである(参考サイト)。

はじめに

自律神経が乱れると様々な不調が出てくるが、人によっては特に耳に出てくる。それが耳鳴り、めまい、難聴となる。

第1章 不快な耳鳴り、めまい、難聴が治った4つの症例

脳と体の疲労が、過剰適応→過剰緊張→過剰反応と言う流れで、体に悪影響を及ぼす。例えば、新しい職場に入ったとき、人は頑張らねば!と過剰に頑張りすぎて適応させようとしてしまうことがある。これが過剰適応。そしてその過剰適用を続ける結果、日々脳と体は緊張し続け、過剰緊張下に置かれる。このような緊張状態がさらに続いたときにいろいろな症状が過剰反応として出てくる。過剰反応が耳に現れれば耳鳴り、関節に出れば原因不明の腰痛や首痛、頭に出れば円形脱毛症など、いろいろな形で体の不調が生じる。

第2章 耳鳴りは脳がつくり出している音だった!―耳鳴り、めまい、難聴の原因と対策

メニエール病の患者さんの脳波や自律神経の状態を特別な装置で測ると、脳が興奮していることがわかる。脳をリラックスさせるアルファ波とは別にベータ波も存在する。ベータ波は人が興奮したり、何かを心配したりするときの脳波であり、メニエール病の患者さんはこのベータが出すぎている。さらに自律神経も非常に興奮している。

乗り物酔いしやすい人は、自律神経が不安定な人が多い。

よく眠ることで、興奮している脳と自律神経を落ち着かせることができる。

第3章 自律神経を整えるために有効なのは「有酸素運動」「瞑想」「腹式呼吸」

インターバル歩行は自律神経機能を回復させる。これは日本だけではなく、海外の研究者からも同様の研究結果が出ている。やり方は「3〜5分早歩き」して、「3〜5分ゆっくり歩く」、を交互に繰り返す。インターバル歩行はダイエットにも良い。

心臓や胃腸を私たちが自分の意思で動かす事はできないが、自律神経はこれらの動きをコントロールしている。唯一自律神経に働きかけることができるもの、それは呼吸である。耳鳴りやめまいで悩んでいる患者さんに共通するのは、浅い胸式呼吸であるということである。これは肩と首にある呼吸補助筋という筋肉を使って肩を上下させながら、浅い胸式の呼吸を行うと言うことであり、そのような人は肩こりと首の凝りが余計出てしまう傾向がある。いつもこの呼吸だと、交感神経も常に緊張しやすくなる。一方で、腹式呼吸では横隔膜を動かし、お腹から呼吸する。腹式呼吸をしていると副交感神経がよく働き、血行を促進させるなどの利点がある。

瞑想をすると自律神経のバランスが整い、脳も疲れも取れる。心身の健康保つためにはできれば有酸素運動と瞑想を両方行うのが理想的である。お勧めは336呼吸法と言う瞑想法である。これは3秒鼻から吸って3秒止めて、6秒で鼻から吐くと言う呼吸法である。息を吸うときにお腹を膨らまし履くときにお腹をへこませる。この時必ず目をつぶる。目をつぶらないと瞑想の効果が落ちる。瞑想中は特に何も考えないようにするが、そうしていると自分の雑念に気づく。雑念に気づいたらすぐに呼吸に戻る。これを繰り返す。便宜上、吸うことから始めているように見えるが、最後の6秒が長いことに注目する。呼吸というように、まず吐くがあって吸うがある。つまり呼吸は吐き出すのが先である。しっかりと履けば自然と吸うことになる。これが腹式呼吸の極意である。まずは1日5分で良いので始めてみて、慣れれば10分、15分と伸ばしていく。

瞑想中にお勧めの音楽として、Love is spaceというアルバムの中のOm Namo Narayanaya(シンガーは、テヴァ・プレマール)である。これはマントラソングである。具体的にはオムで吸って、ナンモで止めて、ナラヤナーヤで吐く。これを繰り返す。

排便と入浴後の5分間は自律神経も脳も緩むゴールデンタイムである。この5分間はリラックスしたときに増えるシータ波が増える。まさにこの5分間に瞑想を行うことでリフレッシュすることができる。

第4章 耳鳴り、めまい、難聴を遠ざける暮らしの智恵

天然温泉とお笑い(オススメは落語)は、免疫力を高めてくれる。

第5章 耳鳴り、めまい、難聴を遠ざける食の智恵

自律神経の働きを良くして耳鳴りを遠ざける食品はビタミンB群とビタミンCである。ビタミンB12は末梢神経の対象を促すほか、内耳神経の働きを良くしてくれる。またビタミンCは抗ストレスホルモンの分泌を促す働きがあり、体内で合成できない食べ物である。またストレスの原因ともなるイライラを沈める効果があるカルシウム、青魚に多く含まれ、血行促進や動脈硬化予防がああるDHC、血行を促進する。ビタミンEも良い。

さらに、亜鉛とイソフラボンも良い。亜鉛は免疫力やタンパク質の合成に関わっている。イソフラボンは降圧効果がある。ほか、血流改善による冷え性予防や悪玉コレステロールを下げる効果もある。亜鉛とイソフラボンを豊富に含んでいるのが大豆製品である。豆腐や油揚げ、おから、豆乳などが該当する。

感想

想定通り、耳鳴り、特に自律神経に良いとされること、あるいは食べ物などが詳細に示されていて、とても役に立った。耳鳴りやめまいがある人たちだけではなく、仕事でストレスを抱えている人など、現代人にはとても役に立つ本だと思う

書籍情報

書籍名:自律神経を良くすれば、耳鳴り、めまい、難聴も良くなる!
著者:石井 正則
出版社:廣済堂出版
発売日:2022年05月

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