【映画感想】オーバー・ザ・トップ(1987年)

エンタメ

映画を観るまでの経緯

テレビの番組表を見ていたら、懐かしいタイトルを見つける。この映画はこれまで何度も観ており大好きな映画。久しぶりに見たくなり鑑賞。

観賞場所(鑑賞日)

自宅(2023/8/29)

あらすじ

義父との確執から家族を捨てたトラック運転手ホーク。賭けアームレスリングを唯一の気晴らしにする彼は、ある日、妻が重病で入院していることを知る。彼は義父に内緒で息子を迎えに行き、一緒に病院へと向かうが、長い間離れて暮らしていた息子は心を開こうとしない。そんなホークに追い打ちをかけるように、妻は他界。残された彼は息子の尊敬と信頼を得ようと、世界アームレスリング選手権への出場を決意するのだった。

Filmarks

登場人物

スタッフ
監督:メナハム・ゴーラン
脚本:シルベスター・スタローン、スターリング・シリファント
原作:ゲイリー・コンウェイ、デビッド・エンゲルバック
製作総指揮:ジェームズ・D・ブルベイカー
キャスト
Lincoln Hawk:シルベスター・スタローン
Michael Cutler:デビッド・メンデンホール
Jason Cutler:ロバート・ロジア
Christine:スーザン・ブレイクリー

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感想(ネタバレあり)

これまで見た映画でNo.1を決めることはとても難しいが、この映画は自分のなかでTop10に入る大好きな映画。スタローン脚本の映画は、誰もが理解しやすく、人間の純粋な気持ち・考え方がストレートに表れていて、観ていて暖かい気持ちになれる気がする。

Top5に入る理由としては、この映画を観ることで自分の人生に対して良い影響を受けたから。劇中、スタローンと息子が長距離ドライブの途中だいぶ仲良くなったころ、スタローンが息子に、ゲームセンターにいた不良にアームレスリングを挑もうと誘う。息子は初めから諦め勝てるわけないと拒むが、スタローンは無謀にもお金をかけて3本勝負を挑む。1回目あっさりと息子は負けてしまい、その勝負の場から泣きながら逃げ出してしまう。そこでスタローンが息子にかけた言葉は、

「今負けたのは、やるまえから自分で負けを認めていたからだ」

だった。この言葉を聞いたとき、雷に打たれたような衝撃だった。なぜなら実生活で全く同じ経験を何度もしていたから。そして薄々は自分もそうなのだろうなと感じていたから(神様から見透かされた気がした)。当時中学のテニス部に所属していたが、対戦相手が格上だと対戦する前からどうせ負けるとどこか自分のなかで感じていた。そしてやっぱりその通りに負けていた。しかし、この言葉を聞いてから、格上と思われる相手に対してもひるまず、自分はやれるとメンタルを強く持つことで粘り強く試合を行うことで、徐々に勝てる頻度が増していった。気持ちの持ち方一つでここまで結果が変わるのかと驚いた貴重な経験だった(今考えると、おそらく技術的なことは何も変わっていないのだろうが、気持ちで負けると、持っている技術をすべて出し切れないのかもしれない)。

結局この言葉を胸に、息子は残りの2試合を勝利し、お金を手にし、自信をつけることになる。また、余談だが、今回の鑑賞時(吹き替え版)にこのシーンを見たところ、注目のセリフは「お前はあの子ではなく、自分にまけたんだぞ」だった。ちなみに、元となるscriptは

Now, you lost back there because you beat yourself.

SUBSLIKESCRIPT

だった。翻訳としては、今回観た方がscriptをそのまま訳しているように思うが、中学のときに観たときの翻訳者が前述のような訳をしてくれたおかげで、自分の人生に影響を受けたので、ただただ感謝でしかない(今回の訳であれば、何も感じることはなくスルーしていたように思う)。そう考えると翻訳という仕事は人の人生に影響を与える夢のあるお仕事であり、一言も適当には訳せない、責任のある仕事なのだと感じた。

また、今回久しぶりに閲覧したことで、気づいた点もあった。「物事に対して、中途半端にやったところで、何一つ思い通りにはならない。」という言葉。わかっているつもりでも、ホントそうだよなぁ。すでに何度も観た映画でも、自分が置かれている状況や年齢で見え方もずいぶん違うものだ。

映画情報

タイトル:オーバー・ザ・トップ
公開年:1987年
上映時間:94分

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