【映画感想】地下鉄(メトロ)に乗って(2006年)

エンタメ

映画を観るまでの経緯

テレビの番組表を見ていたら、懐かしいタイトルを見つける。そういえば見ていなかったなと思い、とりあえず録画して鑑賞。

観賞場所(鑑賞日)

自宅(2023/8/22)

あらすじ

絶縁状態の父親が倒れたという知らせを受けた日、小さな衣料品会社の営業マン・長谷部真次(堤真一)は、いつものようにスーツケースを転がしながら地下鉄で移動していた。どこに突然、亡き兄が姿を現す。兄の背中を追って地下通路を抜けると、そこは昭和39年の東京だった。ほどなくして真次は無事現在に戻ってくるが、後日、今度は恋人の軽部みち子(岡本綾)も一緒に昭和21年に遡り、闇市でしたたかに生きる若き日の父・小沼佐吉(大沢たかお)に出会う。

公式サイト?

登場人物

スタッフ
監督:篠原哲雄
原作:浅田次郎
脚本:石黒尚美
キャスト
長谷部真次:堤真一
軽部みち子:岡本綾
お時:常盤貴子
小沼佐吉:大沢たかお

映画.com

みち子役の岡本綾さんは、この映画で初めてみたが、NHKの連続テレビ小説で主演するくらい有名な人だったのですね。はじめ西田尚美かと思った。しかし、青年役から老人役までこなすとはさすが大沢たかお(goemonのようなアクションもこなすし、凄すぎです)。

感想(ネタバレあり)

SFとかは好きだが、この手の現実離れした過去にタイムスリップする系の映画はあまり好きではなかった。しかし、いつの間にか主人公の真次に感情移入して、父親の素性を知りたくどんどんストーリーにのめりこんでしまった。そういえば以前みたタイムスリップ系ドラマ(テセウスの船)もメチャクチャよかった。同じようにタイムスリップして父親の過去を知っていくストーリーだったような(父親の過去を知るストーリーに惹かれる体質?)...

大沢たかお演じる父親はとても乱暴で、The 昭和の(いや、大正の?)男という感じで、平気で妻子に暴力をふるう男だったが、戦争に出兵前はとても純粋な青年として描かれていた。これをみると、ホント戦争というのはヒューマニティーを破壊するやってはらないことなのだと感じた。「核を保持したらとんでもないペナルティ(国家予算の半分払うとか)を負わせる」とか、国際協定で約束できないものか...その罰金はglobal southに寄付するとか。これだけSNSが普及しているので、完全に一枚岩になれる国はもはやなく、不正したら絶対内部の誰かがdiscloseするため、こっそり核を保持することもできなくなると思うが...それにしても、この映画を観て以前、石原慎太郎が国会で紹介した、ある戦争未亡人の歌を思い出した。

『かくまでも 醜き国に なりたれば 捧げし人の ただに惜しまる』

この歌の意味は、「自分の夫は国の平和のために命まで捧げたのに、現代日本の若い世代をみていると平和ボケというか、能天気というか、こんな醜くく落ちぶれた国のために、自分の夫は命をささげたのが、ただただ惜しまれる。」という意味だったと思う。自分もその醜い方の部類の人間かと思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいであるが、現代は現代で、ただただ働いて暮らしていくだけでも大変とは思うが。

最終的には、自分の不倫相手の父親と自分の父親が同一人物ということを知り、なんとも世間は狭いというか、ありえないというか、しかし、ストーリーとしてはそれも含めて父親の円での巡り合わせという事なのかもしれない。劇中ドストエフスキーの「罪と罰」が出てきたが、それを読んでいなかったので、その意味がよくわからなかったのが残念。とても有名な本なので、機会があれば読んでみたい。

映画情報

タイトル:地下鉄(メトロ)に乗って
url:https://www.shochiku.co.jp/cinema/database/04647/
公開年:2006年
上映時間:121分

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